お知らせ

達二郎募金の開設

昔から正伝寺には外には稲荷堂、室内の本堂横には稲荷さまの神棚がございます。稲荷さまは主にお米や商売繁盛を司るとのことです。敷地内に稲荷堂のある場所では犬を飼ってはいけないらしいのですが、正伝寺には7、80年前にぺスという犬がいたそうです。その風習を知らない私が小学校の頃(約40年前)丁度、よく遊んでくれた先々代達温和尚が亡くなったのをきっかけに初代、達五郎を飼わせていただきました。とても賢く、年齢を重ねてからは、お檀家様でも若い女性にしか自分を触らせないプレイボーイで近所に愛人(犬)が知っているだけでも3匹おりました。先代はシェットランドシープドックでコリーの小型犬のような品種だったのですが、頭が回りすぎるのは良くないと2代目、達三郎は本に『遊んでくれる人なら誰にでも懐く』と書いてあったウェルシュコーギーにしました。誰とでも遊ぶ優しいコで檀家様が言うには、境内墓地に一緒に付いて行き、拝んでいる間は斜め後ろで静かに待ち、終わると遊んでもらいながら一緒に帰ってくる、そんなコでした。いい子ほど短命なもので約7歳で他界してしまいました。3代目、達二郎は先代達三郎の評判があまりにも良く、同じコーギーでいったのですが、幼少時はあまりにもきかん坊で檀家様に『映画わさお』のトレーナーさんを紹介していただき何度か指導を受けるほどのやんちゃぶりでした。しかし、トレーナーさんからは『凄く頭がいい』と褒められたのですが、頭が良すぎてトレーナーさんの前と家族の前でキャラを使い分けていることが発覚したため、芸を覚えることもなく自由に育ちました。しかしコーギー本来の誰とでも楽しく遊べるという能力を活かし多くの檀家様に愛された犬でもありました。その達二郎もほぼほぼ天寿を全うし亡くなってしまったのですが、次は…となった時に約10年 不妊治療して出来た子供の誕生、小坊主が犬アレルギーだと言い出したりと、あと数年犬を飼うことが出来ない状況となっております。犬の人生は人間よりも短く、こちらにも目の離せない子供がいると、そのコ(犬)の人生の前半に、いつもの半分しか愛情がかけられないと、とても可愛そうに思えてしまって。他の方から聞くと子供が3歳過ぎて犬と一緒に暮らすとどちらにもとてもいいそうなので、あと約2年は飼えない状況です。

 

正伝寺では現在青森市管内(弘前ではないです)の火葬場で引き取り手の無いペットのお骨や取り残した残骨を引き受けて境内のペット用墓地にお納めしております。ペットを想う遺族のお気持ちはよく分かっているつもりでお骨をお受けしているのですが、拝んでいる姿やお話を聞いたりしてしまうともらい泣きしてしまいそうになることも多々ございます。以前調べた時には、弘前ではあまり保護動物の施設の話を聞いたりしたこともなく、自分でそのようなものを運営しようと思ったこともあったのですが、命を預かることを考えた時にどうしても人手が足りないということで半ば諦めておりました。

 

正伝寺のお寺の起こりにはキツネが関係していると言い伝えられており、その話になると尚更 犬を飼ってはいけないのですが、最近のお寺離れを考え、若い人とお寺の距離を縮めようとヨガや落語、コンサート会場や地元の作品展示の会場に使っていただいたりしている中に、キツネのキャラクターが正伝寺にはおります。そのキャラクターでお寺に来ていただくことを目標に頑張っているのですが、最近は逆にお寺から飛び出してイベントに呼んでいただくことも出てまいりました。お寺は宗教ですので、私の考えとしては商売に繋げたくないという気持ちがあるのですが、どうしてもイベントに呼んでいただいた先で、足並みを崩すことは出来ません。イベントなどに参加させていただく際には、正伝寺のキャラクターグッズを販売し、今回 達二郎募金(仮)という名称で募金箱を作りましたので、その売上全てを入れさせていただくことと致しました。

 

その募金箱ですが、寺務所の横の棚に達二郎のお写真などいただいたものが沢山飾らせていただいております場所の付近に置かせていただこうかと思います。

その入れていただいたり、イベントなどで売上たお金ですが、目視できる透明なボックスになっておりますので、ある程度溜まった時点で、その時に困っていたり、頑張っていたりするような保護施設に御寄付させていただこうかと思います。いつ溜まるかも分かりませんし、施設を決めてしまうのもおかしいかと思いますので、溜まった時点で色々お聞きしたり、調べたりして決めようかと思います。

イベントに出て地域の活性になれれば…募金も出来れば何よりかなと思っております。

よろしくお願いいたします。